血糖値の上昇を抑える食べる順番とは? 食事の仕方に工夫を
「炭水化物は最後」が基本
糖尿病患者さんや予備群の方が食事をする際のポイントのひとつに、食事の順番を挙げることができます。米国のコーネル大学は、食事の順序による血糖値やインスリンへの影響について調査を行いました。35歳から65歳の糖尿病患者さんを対象に行われたこの研究では、炭水化物であるパン、タンパク質である鶏胸肉のグリル、そしてレタスとトマト、きゅうりのサラダを3日間食べてもらいました。食べる順番は一日ごとに変更し、最初に炭水化物を摂取して10分後にタンパク質と野菜を摂取するパターン、最初にタンパク質と野菜を摂取して10分後に炭水化物を摂取するパターン、すべての栄養素を一緒に摂取するパターンで行われました。
それぞれの食事パターンで血糖値と血糖上昇曲線下面積を比較した結果、食事の最後に炭水化物を摂取するパターンは、最初に炭水化物を摂取したパターンに比べて血糖値の上昇を53%、インスリン分泌を25%低下することが判明しました。この結果から、食事の内容が同じであっても、食べる順番に工夫をすることで食後血糖値の急激な上昇を緩和できる可能性が示されました。