糖尿病の食事コラム

血糖コントロールを良好にする。「カーボカウント」とは?

糖尿病の基本治療として、最も重要といっても過言ではない食事療法。
医師や管理栄養士の指示に従って決められた指示エネルギー(摂取カロリー)内で、栄養バランス良く食事を摂ることが大切です。


栄養素の中でも、「糖質」は血糖値を急激に上げるため、血糖コントロールにおいて「糖質」をコントロールすることは重要です。
そこで今回は、糖質コントロールの方法「カーボカウント」についてご紹介します。


「カーボカウント」って?

「カーボカウント」は日本ではまだ耳馴染みのない言葉かもしれませんが、アメリカでは注目を集めています。一体どんなものなのでしょうか。


まず、「糖質」について説明しておきます。
「糖質」は「炭水化物」の一要素です。


炭水化物 = 糖質 + 食物繊維

文字通り、砂糖などの甘い食品も糖質ですが、ごはん/パンぱん/めん類/くだもの/いも類/乳製品などの炭水化物が多く含まれる食品にも糖質は多量に含まれます。


糖質(炭水化物)を摂ると、血糖値は急激に上昇します。そのため、糖尿病の食事療法では特に炭水化物を多く含む食品をきちんと制限することが必要で、そこで考え出されたのが「カーボカウント」です。
直訳すると、「カーボカウント」→「炭水化物を数える」。つまり、食事において炭水化物の制限を中心において考え、食品に含まれる炭水化物量を的確に把握、制限することで、食後の急激な血糖値の上昇を抑え、血糖コントロールを良好に保つ方法の一つです。


<カーボカウントのやり方>

1日の指示エネルギー:1,600kcalの場合
1日の指示エネルギーのうち、50~60%(800~960kcal)を炭水化物で摂取 。
つまり、1日の炭水化物の量は、
800~960kcal÷4kcal(炭水化物1gあたりのカロリー)=200~240g
となります。
1 カーボ=炭水化物10gとして計算すると、1日に20~24カーボ。
これをだいたい3食均等に割り振り、各食品に含まれる炭水化物量を確認しながら献立を考えていきます。


「カーボカウント」にはさまざまな食品に含まれる炭水化物の量を知らなければなりません。
毎日食べるごはんやパン、めん類などの主食の炭水化物量は覚えてしまうことが望ましいでしょう。


  • ・ごはん茶碗1杯(約150g) →  5.5カーボ
  • ・食パン1枚(6枚切り) → 3カーボ
  • ・うどん1玉(200g) → 4.5カーボ  など

※ちなみに、魚やたまごなどのたんぱく質が多く含まれる食品は0カーボ


最近では、スマートフォンで炭水化物量とカロリーを手軽に知ることができるアプリなども開発されています。
こういったものを便利なものを利用するのも良いですね。


◆炭水化物量検索アプリ カーボデータ2014
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2013/021045.php
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.carbodata2014&hl=ja


「カーボカウント」のメリット

血糖値を左右する炭水化物の量により気を付け、きちんと制限することで、食後血糖値の上昇を抑えることができるのが「カーボカウント」の最大のメリットと言えるでしょう。炭水化物量に着目して決めてしまうことで、他のたんぱく質や脂質を含む食品の献立が立てやすくなるといったメリットもあります。


また、インスリン注射を行っている人では、カーボカウントからインスリン量を決めるといった方法が取られることもあるようです。


「カーボカウント」を行う際の注意点。栄養バランスも大切

「カーボカウント」では特に炭水化物量を重視しますが、糖尿病の食事療法において、単純に炭水化物だけを制限すれば良いというものではありません。
炭水化物を減らしたからといってたんぱく質や脂質を多く摂れば、肥満につながり、ひいては糖尿病のリスクを高めてしまうことになります。


また、「カーボカウント」は「糖質制限食」や「低インスリンダイエット」などのような極端に炭水化物を制限するものではありません。これらの方法は低血糖に陥りやすく、またカロリーをたんぱく質・脂質に頼って摂ることになるため栄養バランスが偏り、腎機能の低下や心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高まる可能性もあると言われています。


「カーボカウント」を行う際は、『糖尿病食事療法のための食品交換表』などを併用して、決められた炭水化物をきちんと摂り、たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルなどの栄養素もバランス良く摂取しましょう。


食事療法は継続が大切。一つの方法として取り入れるのは◎

糖尿病は、一生付き合っていかなければならない病気。食事療法も日々続けていくことが大切です。
しかしいろいろと制限も多いため、慣れないうちは大変に感じることもあるでしょう。
食事療法のコツを掴んで、なるべく楽に、正しい食事作りができるようになりたいものです。
そんなときに、一つの方法として「カーボカウント」などの方法を取り入れてみるのも良いでしょう。


炭水化物が血糖値を上げやすいことを理解し、栄養バランスや全体のカロリーにも注意しながら、血糖値を良好に保つ食事を続けていきましょう。

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