糖尿病治療は食事療法が基本!彩り豊かに食事を楽しもう ~グリンピース編~
今や国民病とも言われる糖尿病ですが、生活習慣病とも呼ばれるように、普段の食生活や運動習慣が大きく関わっている病気です。
そのため糖尿病の予防や治療は、食事の見直し・改善や、適度な運動の継続的な実施が基本です。
食事は毎日のことで、食べることが日々の楽しみという方も多いと思います。
食事療法といっても、「糖尿病食事療法のための食品交換表」などを上手く利用しながら、できるだけ食事の喜びを損なわずに、おいしく楽しく行っていきたいものです。
そのためには、見た目から得られる満足感も重要です。
彩り豊かな食事には、季節の野菜を上手に取り入れていきましょう。
今回は、彩りを添える「グリンピース」について紹介します。
グリンピースは、豆?野菜?
「糖尿病食事療法のための食品交換表」では、グリンピースは、炭水化物の多い種実として「表1」と、淡色野菜として「表6」の2つの表に分類されます。
食べる量が多いときは「表1」として考え、食べる量が少量であれば「表6」の野菜として考えます。
グリンピースごはんなどでたくさん食べる場合、肉料理の付け合わせの彩りとして少し添える場合など、グリンピースを使っている量に注意して分類しましょう。
ちなみに、グリーンピースは1単位(=80kcal)は90gです。
グリンピースとは?栄養価は? ~食物繊維含有量は野菜の中でトップレベル!~
実えんどう、むき実えんどう、青えんどうとも言われるグリンピースは、えんどうの未熟な種子のことをいいます。
スーパーなどで出回っているのは、たいていの場合、さやから取り出され加工された冷凍または水煮缶です。
さやで買う場合には、さやの緑が濃く、身がふっくらと大きく粒がそろっているものを選びましょう。
◎グリンピースの主な栄養成分 (可食部100gあたり)
エネルギー 93kcal
ビタミンC 19mg
ビタミンB1 0.39mg
カルシウム 23mg
カリウム 340mg
βカロテン(ビタミンA)410μg
食物繊維 7.7mg
グリンピースの食物繊維含有量は野菜の中でもトップレベルです。
食物繊維には、食後の血糖上昇を抑えたり便通を改善させる効果があります(参考:食品交換表p8)。
糖尿病の治療においても、健康保持のためにも、毎日の食事で食物繊維を多く(1日20~25g)摂ることが大切。
グリンピースは、効率的に食物繊維を取ることができる野菜として優秀食材と言えるのです。
グリンピースを使ったかんたんレシピを紹介
◎グリーンピースご飯 (カロリー:310kcal 塩分:1.7g(1人分))
<材料 (4人分)>
・米 2合
・昆布(6cm四方) 1枚
・グリンピース(さやから出して) 150g
A
・水 360ml
・酒 大さじ1
・塩 小さじ1
1.米はかるく洗ってざるに上げ、30分以上おく。
2.炊飯器の内がまに、米、Aを入れて混ぜ、昆布、グリンピースを加えて普通に炊く。炊き上がったら底からさっくりと混ぜ、茶碗に盛る。
参考:http://www.orangepage.net/recipes/detail_136650
◎えんどう豆(グリンピース)の卵とじ (カロリー:142kcal 塩分1.0g(1人分))
<材料 (4人分)>
・えんどう豆(グリンピース)(生、むき身) 2カップ
・卵 3個
煮汁の調味料
・和風だしの素 小さじ1/2
・砂糖 大さじ1
・薄口しょうゆ 大さじ1
・酒 大さじ1
・塩 少々
1.えんどう豆は、塩を加えた熱湯で10分くらい中火でゆで、冷水にとってざるに上げ、水気を充分にきる。卵はよく溶きほぐしておく。
2.鍋に水1カップと煮汁の調味料を入れて中火にかけ、煮立ったら弱火にし、えんどう豆を加えて、5分くらい煮る。豆によく味がしみたら、溶き卵を鍋の外側から中心に向かって回し入れる。卵に火が通って、ふわっとふくらんだら火を止め、煮汁ごとそっと器に盛る。
参考:http://www.orangepage.net/recipes/detail_110406
食事療法は継続が大切。食事に変化を持たせて、おいしく楽しく
今回紹介したグリンピースは、冷凍や水煮缶のものが主流になっていますが、旬の時期にはさやに入っている生のものを使うと味や香りが違い、断然おいしくいただくことができます。
冷凍や水煮缶に比べると少し値段は張りますが、たまには生のものを味わってみるのも良いでしょう。
糖尿病の食事療法は慣れないうちは難しく感じてしまうかもしれませんが、「食品交換表」などを上手く利用して、ポイントをつかめば献立作りも楽になります。
また色彩や盛り付けなどを工夫して見た目で満足させたり、味に変化を付けることで、物足りなさを感じることなく食事療法を続けていきましょう。