糖尿病の食事コラム

「難消化性デキストリン」って何?糖尿病の治療に役立つの?

食物繊維の一種であり、特定保健用食品として厚生労働省から許可されている「難消化性デキストリン」。食後の血糖値や血中中性脂肪値の上昇をおだやかにする効果があるため、糖尿病の予防や治療においても注目を集めています。


今回は、「難消化性デキストリン」が血糖値に及ぼす影響と、糖尿病患者さんの食生活への取り入れ方について解説します。


「難消化性デキストリン」の正体は?

「難消化性デキストリン」は、文字通り「消化しにくいデキストリン」のこと(デキストリンはデンプンの一種)。日本人の食生活が欧米化したことにより、食事から摂取する食物繊維が不足しがちとなり、それを補うために作られました。


原料は、ジャガイモやトウモロコシのデンプン。それに加熱処理を施すことによって、人の消化酵素で消化されない性質を持たせた水溶性の食物繊維です。


「難消化性デキストリン」の性質には次のような特長があり、とても多くの食品に利用されています。


  • ●低甘味・低粘性という性質のため、食品に添加しても食品の味や見た目を変えない
  • ●カロリーは1gあたり1kcalと低カロリー
  • ●カルシウム・マグネシウム・鉄分などのミネラルの吸収が阻害されない
  • ●耐酸性・耐熱性にも優れている

安全性については、アメリカのFDAという日本の厚生労働省にあたる政府機関が、1日の摂取量の上限を明確に定める必要がないほど、安全な食品素材であると認めています。もちろん日本でも、厚生労働省許可による「特定保健用食品」の1つとして安全性が認められています。


「難消化性デキストリン」が血糖値に及ぼす影響

通常、食事で摂取した炭水化物(糖質)は、体内でブドウ糖に分解され小腸から吸収されて肝臓へ送られます。「難消化性デキストリン」は、小腸からの糖の吸収を阻害する働きがあり、食後の血糖値の上昇が抑制されるということが分かっています。


さらに、「難消化性デキストリン」が消化管内を刺激し、血糖値の調整に働く消化管ホルモンやすい臓ホルモン(インスリン、グルカゴン)などの分泌に影響を与えることで血糖値の上昇を抑制するとも考えられています。


デンプン質の食品摂取後の血糖値に及ぼす影響については、次のように、カルピス社の研究結果があります。


<試験方法>

健常成人34例を対象にして、「難消化性デキストリン」含有茶飲料(試験飲料)とデンプン質食品(米飯300g:453kcal)を摂取するグループと、「難消化性デキストリン」を含有しない茶飲料(プラセボ飲料)とデンプン質食品(米飯300g:453kcal)を摂取するグループの2つのグループに分け、摂取前・食後30分・食後60分・食後120分の血糖値を測定。


測定の結果、食後30分の血糖値は試験飲料を摂取したほうが、プラセボ飲料と比較して有意に低い値となることが示されたというものでした。
「難消化性デキストリン」の入った飲料を食事とともに摂取することは、食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果があるということが確認されたのです。


「難消化性デキストリン」のその他の働き


「難消化性デキストリン」の効果は血糖値の上昇を防ぐだけではなく、食事に含まれる脂質の吸収を緩やかにする働きもあります。

摂取した脂質は通常、上部消化管で分解され消化吸収されますが、「難消化性デキストリン」は脂質の吸収を遅延させ、便量を増やすことで便中への脂質排泄を促進させます(脂質排泄促進作用)。その結果、食後中性脂肪の上昇を抑制すると考えられています。


さらに、水溶性食物繊維である「難消化性デキストリン」は水分を抱え込み保持することで、便をやわらかくしたり、腸内でスムーズに移動させて便秘を改善し、腸内環境を良好に保つ働きもあります。


日々の食生活に「難消化性デキストリン」を上手に取り入れるには

「難消化性デキストリン」は、毎日の食生活に簡単に取り入れることができます。
身近な「難消化性デキストリン」含有飲料は、コンビニなどでも購入できる、トクホ飲料です。


CMでもおなじみの、
◎日本コカ・コーラ「からだすこやか茶W
◎アサヒ飲料「食事と一緒に十六茶W(ダブル)
などがあります。


お茶飲料以外でも、
◎アサヒ飲料「三ツ矢サイダー プラス
◎キリン「メッツコーラ
などの炭酸飲料もあります。
これらは、それぞれ「難消化性デキストリン」の含有量が違うので、製品の栄養成分表示をチェックしてみましょう。


毎日、または毎食取り入れたいという方にはこちらがオススメ!
◎サンスター「糖健茶料(とうけんさりょう)

 

ウーロン茶風味で粉末個別パックなので、外出先や職場などで、水やお湯に溶かして手軽に飲むことが可能です。どんな食事にもよく合い、季節や食事に合わせてホットでもアイスでも飲めるところも魅力。
もちろん健康な方が飲んでも血糖値が下がり過ぎるということはありません。


「難消化性デキストリン」は、とっても優秀な働き者!

血糖値の上昇を抑えるだけでなく、他にも多くの働きがある「難消化性デキストリン」。糖尿病患者さんだけでなく、メタボが気になる方や、ダイエット中の方にもオススメです。
もちろん、毎日の食生活は、バランス良くいろいろな栄養素を摂取することが肝心です。その食生活の中に、上手に「難消化性デキストリン」を取り入れて健康的な生活を送ってくださいね。

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