【医師監修】甘くてジューシーな梨。糖質はどのくらい?
梨の糖質は多い?少ない?
日本で食べられている梨には大きく分けて日本梨、中国梨、西洋梨があります。日本梨は8月下旬頃から市場に並び始め、おおよそ10月上旬までの間が旬にあたります。足の速い果実という印象がありますが、種類によっては長く貯蔵ができ、11月からお正月にかけて食べられるものもあります。
梨をほおばると、甘みたっぷりの果汁が口いっぱいに広がりますね。実際のところ、梨は糖質の多い果物なのでしょうか?
一般的に食品の糖質は、炭水化物から食物繊維を除いた量として算出されます(炭水化物量―食物繊維量=糖質量)。
日本梨・中国梨・西洋梨について、可食部100gあたりの糖質量をざっくり計算してみました。
日本梨(生) 11.3g – 0.9g =10.4g
中国梨(生) 12.7g – 1.4g=11.3g
西洋梨(生) 14.4g – 1.9g=12.5g
柿・ぶどう・りんごといった、他の秋の果物も計算してみましょう。
柿(甘がき 生) 15.9g – 1.6g = 14.3g
ぶどう(生) 15.7g – 0.5g = 15.2g
りんご(皮むき) 15.5g – 1.4g = 14.1g
(参照:日本食品標準成分表(七訂))
梨の糖質量はおよそ10gと、他の果物と比べても比較的低い値であることがわかります。梨の中では日本梨の糖質量が特に低くなっています。食べ過ぎは禁物ですが、果物の中で特に気をつけるべき、というわけではありません。
梨にはどんな栄養がある?
・梨の主な栄養素(生、可食部100gあたり)
カロリー 43kcal
炭水化物 11.3g
水溶性食物繊維 0.2g
不溶性食物繊維 0.7g
マグネシウム 5mg
カリウム 140mg
パントテン酸 0.14mg
(参照:日本食品標準成分表(七訂))
梨に含まれるカリウムはナトリウムを排出して塩分のとりすぎを調節するため、血圧の低下に役立つ働きを持っています。またカリウムには細胞の浸透圧を調整し、体内のpHを一定に保つ作用もあり、体の健康維持には欠かせないものです。