【医師監修】卵は食べても大丈夫?気になるコレステロールの影響とは

「卵は1日1個まで」は本当?

卵はコレステロールが高いから1日に1個以上は食べない方がいい、と言われたことがありました。卵にはM玉1個あたりで約250mgのコレステロールが含まれています。日本人が1日に摂取するコレステロールの平均値が約300mgであるため、卵を1個食べると1日の平均摂取量のほとんどがとれてしまう計算です。卵を食べるのは控えた方がいいのでしょうか。

血中のコレステロールが増加すると動脈硬化などの心疾患のリスクが高くなりますが、食事から摂取したコレステロールが必ずしも血中のコレステロール値上昇に直結するわけではありません。体内にもコレステロールを合成する働きがあり、肝臓がこれを担っています。食事から摂取されるコレステロールが多い場合には肝臓での合成を少なく、摂取が少ない場合には合成を多く行うことによって、体全体に供給されるコレステロール量の調整が行われているのです。

厚生労働省では食事からのコレステロール摂取と心疾患の関連が明らかでないことを踏まえ、2015年版の食事摂取基準においてコレステロールの摂取上限を削除しています。この観点からは、ひとまず卵の摂取に明確な制限はないといえます。

糖尿病患者さんが卵を食べても大丈夫?

厚生労働省の基準では、卵を食べることについての一般的な制限はなくなっています。では糖尿病の患者さんも、個数を気にせず卵を食べてよいのでしょうか?

卵を食べることと血中コレステロールの関係については、まだまだわからない点も残されています。これまでに行われた研究では、卵をたくさん食べる人の血中コレステロール値が必ずしも高いわけではない、との結果が出ていますが、そもそもコレステロールが高いことを認識している人は意識して卵をとることを控えているかもしれず、調査結果に実態が反映されにくい可能性も指摘されています。また日本の全国調査データをもとに行われた2004年の調査では、コレステロール値と卵の摂取の関係は明らかにならなかったものの、女性において卵を1週間に1~2個程度食べる人と毎日のように食べる人では総死亡率に大きな違いがあることが示されています。

特に糖尿病の患者さん、また糖尿病を発症しやすいとされる脂質異常症の患者さんは、そうでない人に比べて動脈硬化による心血管疾患を起こしやすい状態にあります。心血管疾患のリスクを下げるためにも、高コレステロールな食品の摂取は控えた方がよいといえるでしょう。この場合、1日に摂取するコレステロール値は200g以内に、卵は週に数回程度におさえるといった注意が必要です。

コレステロール摂取の基準が定められていないからといって、いくら食べてもよいというわけではありません。あくまでも健康状態に見合った範囲で、卵を日々の食事に取り入れていきましょう。

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