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【医師監修】徹底解説!世間でブームの低炭水化物食は糖尿病に良い?悪い?

低炭水化物食で起こりうるデメリット

次に、低炭水化物食を実践することで起こりうるデメリットについてまとめます。

1.体重とともに筋肉量も落ちる

人間が1日に必要な糖質の量は、エネルギー所要量の約60%が目安とされており、最低でも150〜170g必要です。
そのうち約120gは脳で消費されます。
残りはエネルギー源として使われるのですが、炭水化物を極端に制限してしまうと、生命を維持するために必要な糖分が足りなくなります。
すると、それを補うために筋肉を分解し、アミノ酸に変化させ、エネルギーとして使用し始めます。
そのため、筋肉量が減ってくるのです。
筋肉量が減ると、たとえば、階段の上り下りなどのちょっとした日常生活の動作にも動悸・息切れが伴うようになってしまう可能性があります。

2.安易な炭水化物制限は新たな疾患を呼ぶ

炭水化物の摂取を控えると、脂質やタンパク質の摂取が増えることになります。
高脂肪食になると、肉類などは消化に時間がかかり、肝臓に負担となります。
肝臓は、脂質を代謝し、善玉コレステロールと悪玉コレステロールのバランス調整をする機能がありますが、高脂肪食によって、肝臓の代謝能力を上回ると善玉・悪玉コレステロールのバランスが崩れ、脂質異常症のリスクが高まってしまうのです。
また、高タンパク食は、タンパク質から代謝される尿素を排出する量が増えるために、腎臓の糸球体というろ過装置に過大な負担がかかってしまい、腎機能障害などのリスクが高まります。
このように栄養素の偏りによって、新たな疾患を呼ぶ可能性があるのです。

また、2012年6月には、低炭水化物食で心血管疾患・脳卒中のリスクが高まるという論文が公表されました。
一方で、低炭水化物食で心筋梗塞などのリスクは高まらなかったという結果も報告されておりますが、これらの研究結果の違いから、低炭水化物食は新たな疾患を招く可能性があり、糖尿病の継続的な血糖コントロールや肥満改善についての効果も確立されているとはい言えないのが現状です。

3.解明しきれていないメカニズム

低炭水化物食は、6ヶ月までは体重減少するという研究報告やデータがあるものの、実施後1年では炭水化物制限をした人としていない人の差がないという結果が出ています。
つまり、短期的には効果があっても長期的には効果があるとは言えないということになります。
また糖尿病患者さんにおいては、低炭水化物食だけを実行しているわけではなく、食事•運動療法、薬物療法を行っているため、低炭水化物食を実行していても実行していなくても、治療効果が出ている可能性もあります。
いずれにしても、低炭水化物食については、まだまだ解明されていない部分が多いのです。

極端な方法に頼らず栄養バランスを考えよう

今回は、最近ブームの低炭水化物食(糖質制限食)についてメリット・デメリットの両側から客観的にまとめていきました。

食後の高血糖を抑えるには、糖質(炭水化物)の摂取を控えるのが最も手っ取り早い方法です。
食後の高血糖は、糖尿病の症状の進行を早めますから、低炭水化物食で食後高血糖を抑えるメリットはあります。しかし、低炭水化物食は、摂取する栄養素の偏りが生じることによって肝臓や腎臓などへ負担をかけることや、心血管疾患のリスク上昇の懸念もされます。

実践する場合には、医師や管理栄養士にまず実践してみたい旨を相談の上、許可が出れば、医師の指示のもと極端な炭水化物の制限は避け、あくまでもバランスの良い食事療法で糖尿病を改善していくようにしましょう。

参考サイト;
専門家が警告 大ブームの「食事は炭水化物抜き」が一番危ない 糖質制限ダイエットで「寝たきり」が続出中!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38359?page=2

「低炭水化物食」で心血管疾患のリスク上昇
http://apital.asahi.com/article/tsubono/2012111200181.html

徳島県医師会
http://www2.tokushima.med.or.jp/kenmin/doctorcolumn/hc/135-3372

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