血糖値が上がりにくい?!チーズを食べていい理由とは
糖尿病でも、原則的に「何を食べても良い」
糖尿病患者さんの食生活といえば、食事制限を思い浮かべるかもしれません、でも、実際には糖尿病患者さんに課せられているのは3つの約束が基本。
つまり、医師から止められていない限り、絶対に食べてはいけないという食材はありません。
その3つの約束とは
- 1.1日の摂取カロリーを守る。
- 2.栄養素をバランスよく摂取する。
- 3.食同じくらいの時間で均等にエネルギーを摂取する。
もちろん患者さんによっては、糖尿病食事療法のための食品交換表を用いて、食事の内容を決めることもあります。
しかし基本的には上記3点をしっかり守っていれば、何を食べるのかは自由といえるでしょう。
たとえば、「油を食べるのはよくない」とされていますが、「食べてはいけない」というわけではありません。サラダや野菜炒めなど、油を摂取するシーンは数多く存在します。
緑黄色野菜は、油と一緒に摂ることで脂溶性ビタミンの吸収がよくなる上に、腹もちもよくなります。
油=ダメ、高カロリー=ダメ、とは一概に言えないものなのです。
高カロリーのチーズを食べてもいい理由
さて、冒頭にご紹介したプロセスチーズ。
意外に思うかもしれませんが、実はヨーグルト(無糖)よりもチーズの方が食後の血糖値が上がりにくい食材です。保存が利き、手軽に食べられるのに血糖値が上がりにくい、と非常に便利な食べ物だといえますが、一体どうしてなのでしょうか?
ここでポイントとなるのは、「血糖値の上昇はカロリーの多さに比例しない」ということ。
血糖値を上昇させやすいのはご飯や麺類、砂糖、果物などに含まれる糖質です。
一方のチーズは、たんぱく質や脂質、ナトリウム(食塩)が多く含まれ、カルシウムやナトリウム、リンなどのミネラルも豊富で、糖質は控えめ。さらに、ナチュラルチーズを1種類〜数種類混ぜて加熱し、加工したプロセスチーズは、他のチーズに比べて糖質が少ない傾向にあり、そのため、血糖値の上昇に直結しないのです。
もちろん、脂質や塩分が多い食品ですから、食べすぎは禁物です。1日30g程度を目安にすると良いでしょう。