糖尿病の食事コラム

くだものはビタミン・ミネラル・食物繊維の宝庫!1日80kcal分のくだものを摂ろう!

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くだものは、「糖尿病食事療法のための食品交換表」で1つのグループ(「表2」)に分類され、ビタミン・ミネラル・食物繊維を含む栄養豊富な食品として載っています。
ただし、くだものには炭水化物(果糖やブドウ糖)も多く含まれ、血糖値を上げやすいため、1日に適量を食べることが大切です。


ここでは、くだものに含まれる栄養成分や、糖尿病患者さんが特に積極的に摂りたいくだもの、くだものを食べるときの注意点、などを紹介していきます。


くだものを食べるメリット!健康に欠かせない栄養素がたっぷり!

「朝のくだものは金」という言葉がありますが、これには「昼は銀、夜は銅」と続きがあります。
これは、くだものを食べるのは昼でも夜でも効果はあるが、朝起き抜けでエネルギー不足の体に、くだものに含まれる果糖やブドウ糖が素早く吸収されエネルギーに変わり、同時に水分やビタミン・ミネラルも補給できて体が動き出すため、朝に食べるのがより効果的である、ということからの言い伝えです。
またくだものが金銀銅に値するだけ「体に良い」ということでもあります。


含まれる栄養素はくだものの種類によってさまざまですが、エネルギーが発生する栄養素の平均含有量は以下の通りです。


1単位(=80kcal)くだものに含まれる平均的な栄養素含有量

・炭水化物 19g
・たんぱく質 1g
・脂質 0g


この他に、エネルギーは発生しませんが、健康維持に欠かせないビタミン・ミネラル・食物繊維などが豊富に含まれます。


くだものに多く含まれる栄養素とその働き

・ビタミンC
 みかんやレモンなどかんきつ類に多く含まれるビタミンC。
 コラーゲンの生成、鉄の吸収促進、肌の美白効果、抗ストレス作用、抗酸化作用などたくさんの健康効果があります。
 水に溶けやすく、熱にも弱いので、くだものなど生のもので摂るのが◎。


・ビタミンB群
 かんきつ類、バナナ、キウイフルーツなどに多く含まれるビタミンB群は炭水化物・たんぱく質・脂質の代謝を助ける働きや疲労回復効果があります。
 また、ビタミンB群の一種である葉酸は成長や妊娠の維持に必要な成分のため、妊婦さんは多めに摂った方が良いでしょう。


・ビタミンA
 みかん、かきなどに多く含まれるビタミンAは、ビタミンC同様に抗酸化作用があります。
 また視力を保ったり、免疫力UPも期待できます。


・ビタミンE
 キウイフルーツ、もも、バナナなどに多く含まれるビタミンE。ビタミンC,E同様に抗酸化作用があります。
 サプリメントを利用して摂取する場合は、摂りすぎると骨粗しょう症を起こす恐れがあるため、1日の摂取目安量をきちんと確認して守りましょう。


・カリウム
 くだもの全般に多く含まれるカリウムは、ナトリウム(食塩)の排せつを促すため、高血圧の予防・改善に効果的です。
 ただし、腎機能が低下している場合は、カリウムが腎臓に負担をかけてしまうことがあるので、食べる量や種類など医師と相談しましょう。


・食物繊維
 いちご、もも、みかん、いちじく、かきなど多くのくだものに豊富に含まれる食物繊維は、食後の血糖値の上昇を抑える、悪玉コレステロールの値を下げる、便通を改善するなどのたくさんの健康効果があります。
 食物繊維の1日の摂取目標量は25g。

・ポリフェノール類
 くだもの全般の、色素や苦み、渋みの成分がポリフェノール。種類はいろいろありますが、フラボノイド類、カテキン類等がポリフェノールの代表格です。
 強い抗酸化作用で、糖尿病などの生活習慣病、動脈硬化、老化、がん等の予防が期待できます。


糖尿病患者さんが特に積極的に摂りたいくだものとは?皮付きで食べよう

アメリカのハーバード公衆衛生大学院栄養学部の研究によると、りんご、ブルーベリー、ぶどう、西洋ナシなどのくだものを週3回以上食べている人は糖尿病リスクが減少するということが分かりました。
ちなみに、オレンジ、いちごでは糖尿病リスクは変わらなかったとか。


これらのくだものには、ビタミンA、ビタミンC、βカロテンなどの栄養素に加え、抗酸化作用の強いポリフェノールが多く含まれています。
そのため、糖尿病などの生活習慣病の原因の一つと言われる活性酸素を除去し、糖尿病リスクが低減したと考えられています。


ポリフェノールはくだものの皮に豊富に含まれているため、皮も含めて丸ごと食べるのがポイントです。
生のブルーベリーや西洋ナシはあまり身近でないという方も多いかもしれませんが、りんご、ぶどうなどは身近なスーパーで手に入るので積極的に取り入れたいですね。


くだものは1日1単位(=80kcal)。くだものを摂るときの注意点

糖尿病患者さんにも欠かせない栄養豊富なくだものですが、先述にもある通り、果糖やブドウ糖などの炭水化物も多く含むため、摂りすぎは血糖値の上昇や中性脂肪の増加、肥満を招く恐れがあります。
1日1単位を守って食べるようにしましょう。


◎主なくだものの1単位(=80kcal)の目安量(皮、芯を含んだ重さ)

 

・みかん 270g 中2個
 ・りんご 180g 中1/2個
 ・なし 240g 大1/2個
 ・かき 170g 中1個
 ・いちご 260g 10~15個
 ・キウイフルーツ 180g 小2個
 ・グレープフルーツ 290g 大1/2個強
 ・ぶどう 180g マスカット、巨峰なら10~15粒
 ・ブルーベリー 150g
 ・西洋ナシ 180g 中1/2個
 ・もも 240g 大1個
 ・バナナ 170g 中1本


ただしこれらをジュースにしたもので摂るのは注意が必要です。
くだものジュースは食物繊維などが取り除かれているため、血糖値を急激に上げてしまいます。
また果汁に砂糖などが追加されているものはもちろん、果汁100%のくだものジュースでも、よく飲む人は糖尿病リスクが上がるという研究結果もあるため、くだものはできるだけジュースでなく生のもので摂るようにしたいところです。


また、糖尿病の合併症等で薬を服用している場合には、注意しなければならないくだものもあります。
よく言われるのは、血圧を下げる薬とグレープフルーツ。
これらは互いに作用し合って、薬が効きすぎてしまうことがあります。
いかなる薬を服用している場合でも、飲み合わせについてはきちんと医師に確認するようにしましょう。


量を守って、毎日食べよう

健康維持の面からも、糖尿病治療の面からも欠かせない栄養素がたっぷり含まれたくだもの。加熱などの処理を行わずに食べられるので手軽で取り入れやすいのも魅力です。
甘くておいしいためついつい食べ過ぎてしまいがちですが、1日1単位の量をきちんと守って毎日食べるようにしましょう。
もちろん、他の食事のカロリーや栄養バランスも見ながら、上手に食事療法を続けていってくださいね。

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